2013.12.19 10:04 王将フードサービスの本社前で社長の大東隆行さん(72)が射殺される事件が起きた。この事件で使われた銃が「.25ACP弾を使用する拳銃」との報道が有り. 25口径ACP弾を使用する拳銃と25ACP弾とはどのようなものか、取り急ぎ簡単なレポートを作成しました。

事件の概要【MSN産経ニュース】

2013.12.19 10:04
19日午前7時ごろ、京都市山科区西野山の王将フードサービスの本社前で「社長が倒れており、意識と呼吸がない」と同社の男性従業員から119番があった。京都市消防局によると70代の男性が倒れており、死亡が確認された。死亡したのは同社社長の大東隆行さん(72)で、何者かに銃撃されたとみて殺人事件として捜査している。 京都市消防局によると、男性は右胸に1カ所、左脇腹に2カ所の幅約1センチのけがをしており、あおむけに倒れ、救急隊が到着した時点で、心肺停止の状態だったという。

2013.12.19 13:02
本社駐車場でうつぶせに倒れていたのが大東社長だった。 自家用車のベンツで出勤するのが毎朝の行動パターン。車を降りた瞬間に襲われたのか、胸や腹部から出血し、周囲には数個の薬莢(やっきょう)が散乱していたという。

 

事件の考察
今回の事件で特筆すべき点は、着弾が被害者の胴体正面に集中している点である。
1~2 発被弾して倒れた被害者を、仰向けに直してから再び3~4発目を射撃することは考えられない。 被弾により姿勢を崩し倒れこむまでの、僅かな時間に4発を連射したことを示している。
*産経ニュースでは、10:04あおむけに倒れ、13:02にはうつ伏せと、ご遺体の状態が逆転していたので、不審に感じたが、後からの記事の方が正しいと思うが。

また、自動拳銃はリボルバー拳銃と異なり、発射前にスライドを引いて薬室に弾丸を装填しておくことや、セフティレバーを直前に解除してから、引き金を引くなど、絶対に間違えてはならない手順がある。
犯人像としては、ある程度銃に慣れ親しみ、さらに定期的に自動銃を射撃するなどの背景を持つのではないかと思われる。
巷で犯人はプロの殺し屋とかヒットマンとか言われているようだが、今回の射撃(銃の発射に限る)はそれほど高い技能でなくても実行できる。この実行犯はプロの射手とまでは言わないが、全くの素人でないことは確かだ。
もっとも素人でも、事件直前に人気のない場所などで、短時間に50発ほど集中的撃たせて訓練すれば別だが。
海外の射撃場などで趣味の射撃を楽しんでおられる日本人の方たちの中には、この程度、またはこれ以上の技能を持っておられる方は珍しくない。
本当のプロの射手は、拳銃で20メートル以上離れた場所から、動く人的の急所を正確に射撃する(例:国松長官狙撃事件)ことができる。
この国松長官狙撃事件では、道具を選ぶプロのこだわりが強く感じられる。 (コルトパイソン357Magnam( 「8インチバレル」の特殊な長銃身拳銃)と38口径のマグナム弾と、さらに特殊な弾頭加工を施した「ナイクラッド弾頭」が使用された。) 
今回の事件は、全体像を眺めてみると、素人が何らかの事情で銃器を入手して、銃撃に及び、たまたま上手く逃げうせたようなケースではなく、明らかにその道のプロの仕事である。
人の命を奪い逃げうせるには、入念な事前準備はもとより、まず事を成し遂げる固い意志や動機または金銭等の強烈なモチベーションが必要である。 そのうえで反撃への備え、確実で素早い実行手順、証拠物や指紋、目撃者、防犯カメラ等の回避、確実な現場離脱と逃走手段、検問・職質への対策、一時潜伏場所、協力者の確保等々、綿密な計画性や行動力、想定外の事態への臨機応変の対応力、人的バックアップなどが必要条件となる。やはり素人の仕事ではないと強く感じる。


王将社長射殺、イタリア製の拳銃使用か 事件から1年(朝日新聞デジタル)
2014年12月19日03時04分

「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービス(京都市山科区)の社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72)が昨年12月に本社前で射殺された事件で、犯行に使われた拳銃がイタリア製とみられることが、捜査関係者への取材でわかった。現場に残された薬莢(やっきょう)や弾の特徴などから絞り込んだという。

☆被害者の体内から摘出した弾頭と現場に落ちていた薬莢から発射銃を、警察がイタリア製と特定したという記事がありました。
イタリア製の25口径自動拳銃と言えば、1952年〜2003年に製造販売されたという「BERETTA - 25 ACP」です。




ベレッタ 950 ジェットファイア

種類 拳銃
製造国 イタリア
設計・製造 ピエトロ・ベレッタ
仕様
口径 .25口径(6.35mm)
銃身長 60 mm
使用弾薬 .25ACP弾
装弾数 8+1発
作動方式 ブローバック
全長 120mm
重量
銃口初速
280 g
239m/s
歴史
製造期間 1952年~2003年





25口径は現在製造しているメーカーはほとんどない模様と書きましたが、BERETTA 25 ACP が、最近まで生産されていたことが判明しました。
また、先日米国Las Vegas で開催されたSHOT SHOW 2015にて各銃器メーカーの展示を詳細にチェックしたところ、ブラジルの銃器メーカー「TAURUS」社が、TAURUS 25ACPという25口径モデルを出展していました。
同社のホームページを見ると、25口径小型拳銃は6種類ほどあるのが分ります。
既述のBERETTA 25 ACPに、TAURUS社の6種類を加えると、最低でも7種類の25口径ピストルが製造販売されています。
TAURUSU社は、コピーメーカーと揶揄された時代もありましたが、独自の技術開発を続け自動拳銃やサブマシンガンの分野では、伊BERETTA社のライセンスを受けブラジル軍に納入するほどに成長しました。
これらの流れからTAURUS 25ACPはBERETTA 25 ACPのライセンス生産の改良モデルの可能性が高いと思われます。

先日、使用銃はイタリア製の25口径自動拳銃との情報がありましたが、ブラジル製のライセンス生産品の可能性も否定できません。

 

TAURUS社
http://www.taurususa.com/









他の25口径モデル
MODEL 25 .25 ACP PISTOL WITH ROSEWOOD GRIPS






.25ACP弾を使用する銃器について 『ウィキペディア(Wikipedia)』より一部引用
FNポケットとブローニングベビー、ジュニア・コルト

.25ACP弾とは、.25口径のAUTOMATIC COLT PISTOL 弾の略で、アメリカ人銃器設計者の天才 ジョン・M・ブローニングが発明した自動式拳銃COLT-.45で採用したリムレスの拳銃弾。
ACPの前に、口径を表す数字を付けて使用する。

.25ACP弾を使用する銃器の代表格は、ベルギーの銃器メーカーであるFN社(Fabrique Nationale)が開発したFN ポケット・モデル M1906(FN Pocket Model1906) Single Action自動拳銃と、アメリカのコルト(Colt Patent Firearms)社が製造した、ジュニア・コルト(Junior COLT)がある。これらの銃は、一括りに .25AUTOと呼ばれる。

一般的な拳銃の口径というと、小型の護身用やスポーツ射撃で使用される.22口径と法執行レベルで使用される拳銃としては最小の.32口径、一般的な.38口径(.357も同一)回転弾倉式、米国その他諸外国の警察や軍隊で使用される、9mm口径自動拳銃、昔の米軍の制式拳銃COLT45(ガバメント)の.45口径、映画ダーティハリーの.44口径マグナムなどが一般的に知られる口径である。

.25口径はあまり馴染みが無い銃弾と言える。 なお口径(弾頭の直径を表す)とは、威力を表す数値ではないが、より大きな弾頭を飛ばすには相応の発射火薬が必要なため、口径と威力はおおむね比例する。
その意味では、.25口径は、最も小さい.22口径と、法執行官レベルで最小とされる.32口径との中間的(中途半端)な口径である。

.25口径の小さな弾丸は、本来護身用であり22口径以上32口径未満の威力は、決して高いとは言えないが、至近距離から数発の集中打を浴びせれば、人体に致命傷を与えるのは当然だ。また、現在.25口径を使用する拳銃はほとんど生産されておらず、米国の銃マーケットを探しても新品の流通は無く、中古、または骨董品級が殆どのようだ。
それもそのはずで、25口径拳銃の代表であるFN Pocket Model1906 の設計は、1905年(明治37年)と日露戦争開戦の年で、かなり古い年代物の拳銃であり、正規製造元のFN社・FN社は1979年、COLT社は1948年に生産を終了している。

今回の事件では、.25口径という中途半端な銃と弾薬を使用しているが、おそらく射手の好みというよりは、これしかないので、どうにかこれで上手くやってくれといった状況ではないかと思料される。

銃器は小さいほど密輸や流通・秘匿に都合がよく、隠し持つにも容易なので、威力不足を使い方で補えれば、それなりに小型拳銃のメリットは大きい。

 

FN Pocket Model1906.25口径自動拳銃とは
M 1 9 0 6 は全長4 . 5 インチ( 1 1 4 ミリメートル)と、超小型で有りながら、グリップセフティ(銃把を握るとセフテイ機構がリリースする、C O L T 4 5 に採用された機構)やセフティレバーなど基本的な機能を備えており、さらに、ポケットからスムースに取り出せるようハンマーレス構造(撃鉄をスライド部に内蔵、ポケットから取り出す時に服に引っかからない)で携帯性が高く、護身用として人気を博した。 弾倉には、25ACP弾を6発装填。
*(25ACP弾については別項参照)。

小型軽量であることを活かした個人の護身用や要人護衛用として、また、治安組織や諜報機関による特殊任務用として用いられた。

アメリカではベルギー製のM1906、また1953年から1968年にかけて生産されたアメリカ向け仕様の輸出型が大量に販売された。 1926年から1927年にかけてマイナーチェンジが行なわれ、グリップセフティの廃止などの変更が加えられ、更に小型化された。
1931年からはマイナーチェンジモデルがFN Baby、またはブローニング・ベビー(Browning Baby)として製造・販売された。 
1979年には、FN社での生産が終了したが、 M1906とFN Babyを合わせて約400万丁の生産が行なわれたとされる大ヒット商品となった。
フランスのMAB(Manufacture d'Armes de Bayonne:バヨンヌ造兵廠)ではFN社より製造権を引き継ぎ、1979年以降の生産を担当したが、MABは1983年に破産・整理され、以降は欧州のメーカーではブローニング・ベビーの正式な生産は行われていない。 パテントを引き継いだ北アメリカのメーカーによる生産は現在でも行われているらしい。
またFN Pocket Model1906を元に、コルトがCOLT M1908 ベスト・ポケットとして製造販売を開始した。この他にも、M1906もしくはコルト M1908を基にしたコピー生産品が各国で大量に製造されて流通した。
これらの中にはフランスのユニークモデル10(Unique Model 10)やスペインのアストラ ヴィクトリア1911(Astra-Unceta Victoria 1911 Model) など、独自改良型も存在している。 

最近のアメリカ銃マーケットを覗いてみると、正規メーカーが製造を終了しているためか、新品の売買は無く中古品のみであった。 
程度のあまりよくないCOLT 1908 VEST POCKET .25acp, (1929製)で、Price: $450.00、程度の良い物では、$ 700.00~800.00 オーバー。程度の割に値段が高いので、骨董品扱いになっているような印象を受ける。

 


FN Pocket Model1906 

FN Pocket Model1906

FN ポケット・モデル 1906

FN Pocket Model1906

種類 自動拳銃
製造国 ベルギー
設計・製造 ジョン・ブローニング
ファブリックナショナル
仕様
口径 .25口径(0.25インチ(6.35 mm)
銃身長 53.6 mm
使用弾薬 .25ACP弾
装弾数 6発
作動方式 ストレートブローバック ストライカー方式
全長 11.4 mm
重量 370 g
歴史
設計年 1905年
製造期間 1906年~1959年(M1906)
 ~1979年(FN社)

 

 

FN Browning BabyFN Pocket Model1906のマイナーチェンジモデル バージョン)

 

FN Browning Baby
ブローニング・ベビー

FN Browning Baby

種類 自動拳銃
製造国 ベルギー
設計・製造 ジョン・ブローニング
ファブリックナショナル社/MAB(バイヨンヌ造兵廠)
仕様
口径 .25口径
銃身長 53.6mm
使用弾薬 .25ACP弾
装弾数 6発
作動方式 ストレートブローバック ストライカー方式
全長 104 mm
重量 275 g
歴史
設計年 1927年
製造期間 1931年~1979年(FN社)
1979年~1983年(MAB)
※現在もFN社以外での生産は継続されている

 

 

コルト M1908 ベスト・ポケット(コルト M1908)
コルト M1908 ベスト・ポケット(コルト M1908) FN Pocket Model1906 を元にコルト社 (Colt Patent Firearms)が製造したモデル

Colt Model1908 Vest Pocket

Colt Model1908 Vest Pocket

種類 自動拳銃
製造国 アメリカ合衆国
設計・製造 コルト
仕様
口径 .25口径
銃身長 2 inch(51 mm)
使用弾薬 .25ACP弾
装弾数 6 発
作動方式 ストレートブローバック ストライカー方式
全長 4.5 inch(114.3mm)
重量 0.81 lb(367.41 g)
歴史
設計年 1907年
製造期間 1908年~1948年

 

ジュニア・コルト(Junior COLT) または .25 AUTO

Junior COLT(COLT .25Auto)

Junior COLT(COLT .25Auto)

種類 自動拳銃
製造国 アメリカ合衆国
スペイン
設計・製造 アストラ社/コルト社
仕様
口径 .25口径(0.25インチ(6.35mm)
銃身長 58.4 mm
使用弾薬 .25ACP弾
装弾数 6+1発
作動方式 ストレートブローバック ストライカー方式
全長 111.8 mm
重量 368 g
歴史
製造期間 1958年~1968年(アストラ社)
1970年~1974年(コルト社)

 

 

.25 ACP弾を使用する銃 (現在の米国マーケットで流通している品)


Browning Automatic Pistol  .25acp ( Baby Browning )


Colt Vest Pocket Model 1908 Hammerless in 25 ACP




Seecamp LWS .25 ACP




RUBY.25 AUTO SPANISH MADE  made in Spain




ORTGIES .25ACP AUTO  made in German




Webley & Scott Model 1907 Vest Pocket Pistol




C G Haenel Schmeisser .25 ACP




Walther 8 .25 ACP  made in German




Walther 9 .25 Auto  made in German




CZ 1945 .25 ACP caliber pistol. チェコ製




AMERICAN REGINA AUTOMATIC .25 ACP  Made in Spain




Menz-Waff August Me Menta 6.35MM  made in German

 

 

.25ACP弾と他の弾薬との比較表

弾薬名称

口径

初速(m/s)

弾頭重量(g)

ジュール

初活力(m^2/kg)

使用銃器例

.22ショート

5.6mm

319

1.88

95.7

9.8

 

.22LR

5.6mm

355

2.59

163.2

16.3

コルト・ウッズマン

.25ACP

6.35mm×16

247

3.24

98.8

10.1

コルト・ポケット

.30モーゼル

7.62mm×25

430

5.57

514.9

52.6

モーゼルC96

8mm南部

8mm

320

6.61

338.4

34.6

南部拳銃

.32ACP

8mm

293

4.6

197.5

20.2

 

.357マグナム

9mm

442

10.24

1000.2

102.2

コルト・パイソン

.38スペシャル

9mm

261

10.23

348.4

35.6

日本警察の拳銃

.380ACP

9mm×17

291

6.2

262.5

26.8

ワルサーPPK

9mmマカロフ

9mm×18

335

6.09

341.7

34.9

マカロフ

9mmパラベラム

9mm×19

355

7.5

506.6

51.8

ワルサーP-38

.40S&W

10mm

345

11.7

696.3

71.2

H&K USP

10mmオート

10mm

366

13

870.7

89.0

 

.44オートマグ

11.18mm

448

14.87

1492.2

152.5

 

.44マグナム

11.18mm

448

15.55

1560.5

159.5

S&W M29

.45ACP

11.43mm

259

14.9

499.8

51.1

コルト・ガバメント

.45ロングコルト

11.43mm

268

16.19

581.4

59.4

コルトSAA

.50AE

12.7mm

419

19.5

1711.7

174.9

IMI デザートイーグル



FN Pocket Model1906

如何に小型であるか良く分かる写真



 

.25ACP弾
弾頭の直径が、25/100 インチ 約6.35mm 全長は23mm程度





 



セキュリコ トップページ