PASGT:個人防御システム

防弾ベスト
PASGT(Personnel Armor System for Ground Troops
「通称 パスゲット)歩兵用個人防御システム)は、米軍が1980年台初頭に本格支給を開始した全く新しいコンセプトの歩兵用防御システムです。当時としては最先端の、ケブラー繊維を使用した軽量かつ高性能の防御装備でヘルメットとボディアーマーで構成されていました。 ベトナム戦争でボディアーマーが使用され始めましたが、当時はライフル弾を止めるほどの性能は無く、拳銃弾と爆発物の破片から兵士を守ることが目的でした。
その後素材が大きく進化しましたが、ボディアーマー自体の防弾能力は現在でも、重量や機能上の制約から当時と同じ拳銃弾レベルでまったく変わっておりません。しかし、ボディアーマーの前後のポケットにトラウマパネルと呼ばれる追加防弾パネルを装着することで、大きく進化しライフル弾の直撃に耐えることができるようになりました。

ライフルパネル

このトラウマパネルは、当初は特殊鋼板を使用していましたが、重量が重く、跳弾の発生により二次災害の危険が高いため使われなくなりました。現在はスペクトラ繊維のコンポジツトが主流で、防弾性能は米国司法省規格のNIJ-III(ライフル弾レベル)が一般的となっております。一般的な、NIJ-IIIのスペクトラ繊維製の軽量型トラウマパネルは右の写真の形状となっております。


現在のボディアーマー

 







スペクトラ繊維トラウマパネル

このトラウマパネルは、防弾ベストと一体にして実射試験し能力判定を行います。
しかし、NIJ-III は、308WIN 7.62X51mm FMJ (NATO M8O) しか規定しておらず、M-16やAK-47、AK-74等の最新アサルトライフルに関する基準はありません。

マイルドスチール
ジャケット鉛コア


防弾パネル表

防弾パネル裏

 

 

近年、AK-47のスチール弾よりさらに貫通力を高めた、AK-47PS(軟鉄弾)や、AK-47PP(焼入れスチールジャケット 鉛コア)、AK-47AP(鋼鉄製貫徹子入り鉛芯)等の強力な貫通力の弾丸も紛争地域では使われ始めており、これに対抗するためには更に強力なボディアーマーが必要となっています。
また米軍が最近更新し現在のイラク戦で使用している、主力ライフルM-16A2及びM-4小銃で使用する特殊弾M855(SS109)は、弾頭にスチールチップが入っており、従来のNIJ-IIIの防弾パネルを撃ち抜けるように威力が増しましたので、NIJ-IIIレベルの防弾装備は時代遅れになってきました。。


セラミックコンポジット

これらの事態に対応するため、米軍をはじめとする西側の軍隊では、PASGTが更に進化しボディアーマーに入れるトラウマパネルの表面に硬度の高いセラミックを圧着したセラミックコンポジット製防弾パネルが採用され始めております。 当初はセラミックの製造上の制約と、被弾した時のクラックを放射状に拡散させないために、タイル状にカットしたセラミックをレンガ積み様に張付けて使用しておりました。
その後米軍では、最新技術を開発し、タイル状ではなく一枚物で人体にフィットする緩やかな3次元カーブを持ったセラミックの製造と、多数被弾(マルチヒット)してもクラックが発生しない超軽量のセラミックコンポジットパネルを開発し、パラシュート部隊や敵地の奥深くまで侵入する特殊部隊に配備が始まりました。

商品名:「SECURICO PASGT Body Armor」「CERAMAT Trauma Panel」


セラミック
コンポジットアーマー


セラミック
コンポジットトラウマパネル
「CERAMAT Trauma Panel」


防弾ヘルメット
本来PASGTは防弾ヘルメットもセットで必要ですが、現在の米国の防弾ヘルメットは、軍用でNIJ-II(9mm拳銃弾レベル)、NIJ-IIIA(.44Magnam拳銃レベル)が一般的で、重量の制約から防弾性能はあまり進化していないのが現状です。
わずかに、特殊な例としてSWAT用にNIJ-III(ライフル弾)にチューニングしたものがあります。 弊社で入手できましたので、AK-47 7.62x39mm マイルドスチールジャケット弾で実射試験をしたところ、補強部中央の着弾しか耐弾せず、他の部分は貫通弾多数でほとんど改良の効果が見られませんでした。

防弾盾
左から警備用ライフル盾、突入用小型盾、散弾銃対策のライフル スラッグ盾
「SECURICO Armor Shield Pシリーズ」

 



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