はじめに

イラク大使射殺事件後、車内から回収された弾丸を検証した結果、使用されたのは口径が7・62mmで右回り4条の腔線(ライフリング)を有する銃であることが判明したと発表された。

当時イラクでもっとも多く使われていた30口径銃は、イラク軍やテロリスト側がAK-47カラシニコフ小銃、米軍がハンビーの屋根に取り付けた旋回式機関銃M240であった。 (米軍の主力小銃M16は、22口径につき対象外)          
そのため、カラシニコフ小銃を使用したテロという見方のほかに、米軍による誤射説も登場した。

当社では、カラシニコフ小銃(フルオート)とM240軽機関銃、さらに軽防弾仕様(拳銃弾レベル)の現金輸送車のドアと防弾ガラスを使ってカラシニコフによるテロか、米軍のM240軽機関銃による誤射なのか、この謎に迫ってみた。

AK-47、M240 とも、同口径 7.62mmで、さらに銃身の内側の腔線(ライフリング)も、AK-47が Barrel 415mm ,four grooves ,right-hand twist であるのに対し、M240も Barrel 627mm ,four grooves ,right-hand twist で、ともに右回り4条 ( JOHN WALTER 著 MODERN MACHINE-GUNS )である。

しかし、弾丸のジャケット(被甲・弾丸外殻部)の素材は異なる。 カラシニコフ弾は、通称チャイナボールと呼ばれる軟鉄製(磁石に付く)なのに対し米軍のM240軽機関銃弾は、銅合金製(コッパージャケット)であり明確な違いがある。 

車内から回収された弾丸の破片から、どちらの銃が使用されたのか簡単に識別できたはずだが、その後の発表ではこの点が明らかにされなかったため、さまざまな憶測を呼ぶことになった。

 





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