左から . 22ショート(弾頭なし) . 22LR(弾頭なし) トカレフ7.62mm .9mmパラベラム .45ACP .357Magnam .44Magnam ⑧タバコ(禁煙中)


弊社は主に防弾に関する製品を取り扱っておりますが、平和な日本ではあまり一般的とは云えない業種でございます。そこで防弾技術や関連製品等について、広くご理解を得るために銃器全般のご案内と、国内や外国の犯罪等で使用されたり、または今後使用される恐れが高い銃等について、弊社の知り得た情報を提供させていただいております。なお、弊社は防弾製品や防弾素材等の防護分野が専門でございますので、銃に関する知識は十分ではありません。時には誤った情報を発信しているかもしれませんので、その節はご容赦のほどよろしくお願い申し上げます。あくまで民間企業の公開する、プライベートな資料ということで、参考程度にご覧になってください。

防弾関係のデータ等につきましては、弊社の知的財産を守るため、止む無く欺瞞情報が混入することもございますのでご承知おきください。 
また、弊社のホームページを多くの方が参照されることは、弊社にとりまして大変うれしいことでございますが、記事や映像、データの無断引用や転載はお断りいたします。 特に、官公庁、企業等への提案書、企画書および仕様書等の営業資料に、弊社の映像・データを無断使用されることは、大変迷惑でございます。 知的所有権の侵害行為につきましてはお断り申し上げます。



<緊急レポート

餃子の王将社長射殺事件 資料).25ACP 弾を使用する銃器
王将フードサービスの本社前で社長の大東隆行さん(72)が射殺されました。この事件で、使われた銃が「.25ACP 弾を使用する拳銃」との報道が有りましたので、取り急ぎ. 25口径ACP 弾を使用する拳銃と25ACP 弾とはどのようなものか、簡単なレポートを作りました。



22口径
22口径には、22Short弾、 22LR弾(ロングライフル 22Shortより発射装薬が多いので薬きょうが長い)、22Magnam弾(装薬2割程度増量)の3種類がある。

22Short弾を使用する拳銃:本来は護身用サイズの小型ピストル。私服警察官などに好まれる。 日本の婦人警官にコルトポケットが支給されているらしい。 NIJの防弾レベルでは、最下位のレベル1とされている。コンパクトなので密輸しやすく国内の事件にたびたび登場した(最近はあまり聞かない)。至近距離以外は威力が低い。
 
22Short弾を使用する拳銃には、コルトポケットやBeretta 950BSがある。 22LR弾では、Smith & Wesson Model: 317revolver(8 発回転弾倉)拳銃やRuger Mark III 22 口径 自動式拳銃(10発弾倉)などがある。 22Magnam弾を使用する拳銃には、S&W 160228 22 Mag やTaurus 22MG、 Charter Arms 72324 等がある。

昭和43年(1968年)東京、京都、函館、名古屋で連続して四人をピストルで射殺した「永山事件(犯人の永山則夫は、1997年8月1日死刑執行 享年48歳)」「警察庁広域重要指定108号事件」では、米軍住宅から盗み出した22口径6連リボルバー拳銃が犯行に使われた。(HARRINGTON & RICHARDSON MODEL 622 double action revolver 6Shot Cal-22LRが使用されたのではないかと推測 )
22LR弾(ロングライフル)と22Magnam弾は、拳銃だけでなく、狩猟用22口径ライフルなどにも使用される。(軍用Asault rifleも22口径弾を使用するが本項でいう22口径とは別物)
なお、22口径拳銃は、防弾レベルでは最下位と書いたが、至近距離では人体に致命傷を与えることができる。 永山事件では50センチから1メートルくらいの至近距離で、頭部などをを撃たれて致命傷となった。

浅間山荘事件で二人の警察官を射殺したライフルは、22口径といわれているが、 米軍のアサルトライフルM-16(22口径)は使用されていないので、おそらく狩猟用の22口径ライフルではないかと推測される。 そのライフルの名称・型式等は、明らかにされていないが、どなたか情報をお持ちであれば教えていただきたい。

GUAMの射撃場では、軍用の徹甲弾以外はほとんど何でも調達できるが、サイパンとハワイの観光射撃場では、22口径銃しか撃てない。以前は追加料金で22口径リムファイヤーマグナム弾を出してくれた。22LRよりひとまわり長い薬きょうで、装薬が多いことが分る。ライフルで30発ほど撃ったが、22LRとはまったく異なるMagnam弾のパワーが感じられた。



S&W 160228 22 Mag


Ruger Mark III


22LR弾とルガー Ruger Mark III


H & R MODEL 622

2007年4月16日発生した、バージニア工科大学銃乱射事件で、32名(教員5名、容疑者1名を含む学生27人)が死亡した、アメリカの学校銃乱射事件では史上最悪の事件となった。犯人は同大4年に在籍していた在米韓国人男子学生、チョ・スンヒ(当時23歳)。犯行に使用されたピストルは、ワルサーP22(.22LRL弾)とグロック19(9mm Paraberum弾 ) であった。 この事件で小口径の.22RL弾は、ピストルで撃っても十分�人を殺傷する能力があることが証明された。


Walther P22 (.22LR)

22ショートを撃てる銃は少ないが、護身用のベレッタ950bsや競技射撃用のワルサーOSP2000等がある。
Beretta 950BS
.22 Short : Tip-Up Barrel
Walther OSP 2000
Rapid Fire Pistol



25口径
FN Pocket Model1906.25口径自動拳銃
とは
M1906は全長4.5インチ(114ミリメートル)と、超小型で有りながら、グリップセフティ(銃把を握るとリリースするCOLT45に使われている機構)やセフティレバーなど基本的な機能を備えており、さらに、ポケットからスムースに取り出せるようハンマーレス(撃鉄をスライド部に内蔵した)構造で携帯性が高く、護身用として人気を博した。弾倉には、25ACP弾を6発装填。*25ACP弾については別項参照。

小型軽量であることを活かした個人の護身用や警察組織での要人護衛用として、また、治安組織や諜報機関による特殊任務用として用いられた。戦前の日本の警察において、主要な府県警察部で主に私服警察官向けとして採用された。警視庁特別警備隊に編成されていた、警官突撃隊?も使用していたらしい。

アメリカではベルギー製のM1906、また1953年から1968年にかけて生産されたアメリカ向け仕様の輸出型が大量に販売された。1926年から1927年にかけてマイナーチェンジが行なわれ、グリップセフティの廃止などの変更が加えられ、更に小型化された。

1931年からはマイナーチェンジモデルがFN Baby、またはブローニング・ベビー(Browning Baby)として製造・販売された。
1979年には、FN社での生産が終了したが、 M1906とFN Babyを合わせて約400万丁の生産が行なわれたとされる大ヒット商品となった。フランスのMAB(Manufacture d'Armes de Bayonne:バヨンヌ造兵廠)ではFN社より製造権を引き継ぎ、1979年以降の生産を担当したが、MABは1983年に破産・整理され、以降は欧州のメーカーではブローニング・ベビーの正式な生産は行われていない。パテントを引き継いだ北アメリカのメーカーによる生産は現在でも行われているらしい。

またFN Pocket Model1906を元に、コルトがCOLT M1908 ベスト・ポケットとして製造販売を開始した。この他にも、M1906もしくはコルト M1908を基にしたコピー生産品が各国で大量に製造されて流通した。これらの中にはフランスのユニーク モデル10(Unique Model 10)やスペインのアストラ ヴィクトリア1911(Astra-Unceta Victoria 1911 Model) など、独自改良型も存在している。

最近のアメリカ銃マーケットを覗いてみると、正規メーカーが製造を終了しているためか、新品の売買は無く中古品のみであった。程度のあまりよくないCOLT 1908 VEST POCKET .25acp, (1929製)で、Price: $450.00、程度の良い物では、$ 700.00~800.00 オーバー。
程度の割に値段が高いので、骨董品扱いになったような印象を受ける。




32口径
22口径と38口径の中間に位置するのが32口径。 オートマチックが主流。小型で隠し持つのに最適で、威力も22口径に比べると格段に強く、護身用というよりも法執行レベルの能力を持つ。
使用する弾薬は、.32 ACP弾(7.65mm×17)。 ACP弾 とは、Automatic Colt Pistol コルトタイプの自動拳銃用カートリッジの略。銃によっては、32口径弾の他に380ACP弾(9mm×17 クルツ) を使用するタイプもある。
映画、007の主人公ジェームズボンドの愛用銃として、またアニメのルパン三世にも登場する拳銃として有名。日本でも少量だが、私服警察官、婦人警官用、取締官用として採用されているようだ。

※ワルサーPPK(ドイツ) 32口径自動拳銃
 装弾数 .32ACP弾(7+1発) .380ACP弾(6+1発)
※FN ブローニング(ベルギー) M1910 32口径自動拳銃
 装弾数 .32ACP弾(7+1発) .380ACP弾( 6+1発)

FN ブローニングの特徴は、ハンマーが内蔵され、照準に必要な照星・照門も省略(代わりにスライド上面に溝がある)している。ポケットなどから取り出す時に素早く、確実に出せるよう合理性を追求した設計となっている。


Walther PPK



FN Browning


トカレフ
7.62mm自動拳銃。1933年旧ソ連軍が制式採用した拳銃で、米軍のコルト45の対抗モデルとし て共産圏の軍の将校や警察に採用され普及した。その後共産圏の各国で大量にライセンス生産されています。日本に流入しているのは中国製の黒星といわれるもので性能的にはトカレフ拳銃と同様です。
トカレフは旧ドイツの.30モーゼル弾(7.62×25mm)という比較的小口径弾を使用する。軍用銃なのでダムダム条約に基づくFMJ(フルメタルジャケット)弾頭を使用しています。

TOKAREV TT33


この銃の特徴を一口で言えば初速の速さからくる貫通力の高さにありますが、9ミリや357マグナムのような人体への破壊力(マン ストッピングパワー)は低い。当社で弾道試験を実施した結果、防弾チョッキや、防弾ガラスでトカレフの弾丸を確実に止めるには、「NIJ
-A」以上の性能を必要とすることが確認されました。旧規格の38口径やコルト45程度の威力を想定した防弾製品は貫通しますのでご注意下さい。

右写真:トカレフ弾 30口径 7.62mm FMJ (Mild Steel Jacket 鉛芯)弾
ジャケット(被甲)が軟鉄製なので、磁石に吸い付くのが特徴。貫通力がきわめて高い



マカロフ
「PM」(Pistolet Makarovaの略)1950年代にトカレフ拳銃の後継として、旧ソビエト軍の制式拳銃。
最近の国内の事件に頻繁に登場し始めた。今のところトカレフと半々くらいの率で犯行に使用されている感じだが、下記の比較表のとおり、トカレフより小型軽量で隠し持ちやすく性能も格段に良いのでいずれ国内の拳銃発射撃事件の主流になると予想される。また機構的にもダブルアクション(薬室に装てんされていればハンマーをレストした状態から、引き金を引くとハンマーが起き上がり、撃発・発射する一連の動作が人差し指だけで行える便利な機構 最近の9ミリやリボルバーはすべてこの方式)が採用されている。またトカレフには安全装置が付いていないと大変評判が悪かったが、マカロフにはシッカリとした安全レバーが取り付けられている。

 



IZ-70
製造国:ロシア・中国他共産圏諸国


マカロフとトカレフの比較
マカロフ
トカレフ
有効射程
50m程度
50m程度
弾 薬
マカロフ弾(9mm×18)
.30モーゼルミリタリー弾(7.62mm×25)
(通称トカレフ弾)
装弾数
8 発
8 発
全 長
161mm (-34mm)
195mm
初 速
315m/s (-105m/s)
420m/s
重 量
730g (-124g)
854g
作動方式
ストレートブローバック
ストレートブローバック
口 径
9mm (+1.38mm)
7.62mm
機 構
ダブルアクション
シングルアクション
トカレフには安全装置がないといわれているが、実際は薬室に装てん後、ハンマーに指を掛けゆっくりトリガーを引き、撃発しないよう用心しながらハンマーを落とした後、さらにそのハンマーを半分ほど引き起こすと、トリガーとハンマーがロックされ暴発を防ぐ機構となっている。 再発射する場合は右手の親指でハンマーをコックするまで引き起こしてやると、引き金を引いて発射し、以後自動装てんされる。 この一連の動作が確実に手順どうり行わないと誤射、未発事故を起こす

さらに口径も、トカレフの30口径(7.62mm)から、9mmへサイズアップしたので、威力(マンストッピングパワー)は当然向上している。 使用する弾薬も7.62mmx25 のトカレフ弾から、9mmx18マカロフ弾 に変更された。 現在主流の 9×19mm[パラベラム]弾と9×17mm[380ACP]弾と同程度のパワーか。
この弾薬変更によって、トカレフの無駄に早い初速が抑えられた。 その結果非常に強かった貫通力が、平凡な9ミリ拳銃程度へと低下した。 ということは、撃たれると人体を貫通せず盲管銃創(弾丸が体内で暴れてエネルギーを消耗した後、体内に残る)になる確率が確実に上昇した。 トカレフ弾は人体を貫通することが多く、傷がきれいで当たり所が良いとなかなか致命傷にならないのが欠点といわれていた。
以上のとおり、あらゆる点でマカロフは改良されているため、トカレフを下取りに出してマカロフに代えるといった動きが暴力団などで起きるのは必然だろう。 また暴力団などから余剰になったトカレフ拳銃が、マニアや一般人に流出し、銃撃事件に使用され可能性も否定できない。 

マカロフが使われた最近の事件としては
2006年 東京渋谷で起きた女子大生誘拐事件 
2006年 静岡県で起きたパチンコ店強盗事件
2007年4月 東京都町田市で起きた組員射殺・立てこもり事件等がある。

町田立て篭もり事件 
2007年4月20日 暴力団員の男(36歳)が、神奈川県相模原市内のコンビに前で同じ暴力団の男性(当時37歳)を射殺した後、事件現場近辺にある町田市の自宅(都営アパート)に立て篭もった。男は現場に駆けつけたパトカーに、自室やアパート通路から拳銃を11回発射し、パトカーに4発、付近の公衆トイレに4発が命中した。 警察は立て篭もりの男に対し説得を続けたが、翌21日午前3時過ぎ、刑事部捜査第一課の特殊犯捜査係(SIT)が催涙弾を撃ちアパート内に突入、銃刀法違反(拳銃所持)で男を現行犯逮捕した。突入前に、男は拳銃で頭部を撃ち自殺を図っており、重傷を負っていた。室内を捜索したところマカロフ自動拳銃2丁と、銃弾40発を所持していたことが判明した。

 

9mm拳銃
9ミリパラベラムと呼ばれる(9mm×19mm)の旧ドイツのルガー社のデザインした弾丸を使用する自動拳銃。十数年前に米軍がイタリアのベレッタ社の9ミリ自動拳銃を制式採用したため米国では軍隊から警察官及び民間人の護身用に広まった。日本の自衛隊や海上保安庁も9ミリ自動拳銃の導入を始めている。防衛庁自衛隊は、スイスSIG社のP220をミネベア社が国内でライセンス生産したものを採用しているが、マガジンは本来15発のところを10発(9+1)に仕様変更しているらしい。詳細は不明。

ベレッタのほかにもSMITH&WESSON SIG HECKLER&KOCH GLOCK BROWNING WALTHER等の有名メーカーの殆どが9ミリ自動拳銃を製造しておりそれぞれに独自のデザインと性能や特色を競っている。特に9ミリ自動拳銃の魅力の一つとして10発から15発という装弾性能が挙げられる。従来のリボルバーに比べて倍かそれ以上の弾丸を一気に撒き散らすパワーは脅威であるとともに過剰防衛事件の原因にもなっている。
左写真は、
グロック17を小型化したGLOCK19 、独特の2重トリガーが特徴(参考:9ミリ自動拳銃の比較

この9ミリ自動拳銃の欠点は装弾数との関係で弾倉が大きく、欧米人に比べて指が短く手が小さい平均的日本人の体格では 使いずらい点が挙げられる。通常弾による弾道試験の結果、意外と貫通力は低く抑えられており、警察官が市街地で使用するのに適していることが分かった。世界中で製造され広く普及し価格も安いためいずれは日本の犯罪現場へ登場するかも知れません。ちなみに米国内での小売価格は軍用のBERETA MODEL92FSの新品が629ドルから828ドルで小売されている。日本円で7~9万円程度です。


GLOCK19 (装弾数15+1発 )


SIG SAUER P220(装弾数9+1発 )

BERETAM92(装弾数15+1発)

38口径
警察用・護身用として普及。    
日本の警察では、主力として38口径リボルバーのニューナンブM60拳銃(ミネベア工業製)を使用している。最近は、同拳銃の製造終了に伴い、米国S&WのM37エアウエイトが使用されているようだ。性能はニューナンブ自体が、S&WのM36をモデルにしたといわれるほどで、ほとんど同じ。9ミリ自動拳銃が普及する以前は、世界中の警察で最も使用されていた。殺傷能力、威力十分。
 S&W M-36
製造国
アメリカ合衆国 スミス&ウェッソン社製
口  径
.38口径 
使用弾薬
.38 Special
回転弾倉
装弾5発
作動方式
シングル・ダブルアクション
全 長
160mm
重 量
554g
有効射程
50m以下

 


S&W M-36 Classics


また、フィリピン・セブ島の特産品としても有名。 構造が簡単なため、やしの葉っぱの零細工房でも生産できる。時々密輸品が日本に入ってくるようだがこちらは、命中精度や安全性に問題がある。
注)2011年12月15日の朝日新聞にセブ島の密造銃の取材記事が掲載されていました。(新聞資料参照)
記事によると、Colt 45のコピー(ナンチャッテ45)も作っていることが分かります。以前は38口径のリボルバーが主体だったようですが、最近は技術が向上してオートマチックピストルも作れるようになったことが窺えます。
かつてフィリピン製模造銃は、銃身にライフリングが施されておらず(スムースボア/散弾銃・戦車砲等と同じ)、弾道が不安定で危険と言われておりました。
現状はどうなっているのか気になりますが、残念ながら記事の写真からは分かりません。


2007年(平成 19年)5月17日 から5月18日 にかけて起きた、愛知県長久手町立てこもり発砲事件で使用されたのが、スペイン製の38口径回転式拳銃 ルビー・エクストラ とみられる。押収時は実弾6発が装填されており、他にも実弾8発と薬莢10個が発見されたことから犯人は少なくとも24発の実弾を所持し、うち10発を発射した。男は元妻を人質に取って自宅に立て篭もり、家族からの110番通報で駆けつけたパトカーの警察官 1人が撃たれて重傷となり、その救出の際に再発砲し警戒に当っていた愛知県警のSAT隊員が被弾し死亡した。男の家族も足などを撃たれて1 人が負傷した。この事件は、発生から解決まで約29時間かかった。

ルビー・エクストラ



357マグナム(38口径)
38口径拳銃の威力不足(38口径弾は至近距離では大人の体を貫通する威力があるが、遮蔽物や距離によって弾丸のエネルギーが著しく低下する特徴がある)を補うために発射火薬を20%程度増量したマグナム弾を発射する。38口径拳銃の銃身や弾倉、フレーム等を補強したリボルバー拳銃で、コンバットマグナムと呼ばれた。 大きすぎず小さすぎず、銃自体のデザインと威力のバランスが良く、信頼性も申し分ないハンドガンであったので、世界中の軍や警察で広く使われていたが、最近は9mm口径の多装弾タイプの自動拳銃に押されて、欧米ではほとんど見かけなくなった。

357マグナム カートリッジは、もともと38口径であるが、区別するためにボアの山径で口径を表示している。357Magnam拳銃で38口径のカートリッジは問題なく撃てるが、38口径銃で357Magnam弾を撃つと、火薬の量が多いので、銃身破裂等の事故を起こす。その事故を防ぐために、357Magnamカートリッジは全長を長くして、38口径lの弾倉に入りきらないように作られている。



COLT PYTHON .357 Magnam
1995年(平成7年)3月30日に起きた「國松孝次 警察庁長官狙撃事件」 *犯人を特定できないまま、2010年(平成22年)3月に殺人未遂罪の公訴時効(15年)を迎え、未解決事件となった。

警察庁長官が狙撃される特異な事件で、さらに特殊な銃や弾薬が使われ現職警察官実行説やオーム教団説、愛知県の銀行強盗殺人未遂犯説もでて、再三にわたる騒動が続いたが、結局お宮入り。異例の未解決事件となった。警察内部でも、オウム犯行説と強盗殺人未遂犯に割れ、捜査方針が対立していた。



コルトパイソン357マグナム
参考図書:谷川葉 『警察が狙撃された日―国松長官狙撃事件の闇』 講談社〈講談社プラスアルファ文庫〉、2002年に興味深い記述がある。
この事件では、コルトパイソン357Magnam( 「8インチバレル」の特殊な長銃身拳銃)と38口径のマグナム弾と、さらに特殊な弾頭加工を施した「ナイクラッド弾頭」が使用された。 

マグナム弾」:.357Magunamという発射火薬を20%程度増量したハイパワー弾

ナイクラッド弾」: もともとは米国の警察官が、訓練射撃の際に、銃口から生じる有害な鉛のカスを吸わないようにするために開発された弾頭。 鉛の粉が出ないよう鉛弾頭表面をナイロン樹脂でコーテイングしたもの。 
一時期は.357マグナムナイクラッド弾は米国内で一般にも市販されていたが、市場に出回った量は極めて少ないといわれる。 

ホローポイント」:鉛弾頭の中央部が凹んだ、「鉛弾頭」の一種。人体に当たると鉛弾の先端が開く「マッシュルーム」が発生し、貫通せず体内で暴れるため、内臓や神経、血管等に重大なダメージを与える。

狙撃の能力:移動中の国松長官を、21.5mの距離から4発撃って3発命中させた射撃能力は極めて高く、犯人は高度な訓練を受け、十分な技能を身に着けた射手であることは疑いない。
*なお、当社の同業者の米国人の一人は、.357 Magnam弾を腹部に3発も撃たれて、命を落とさなかった、国松長官の生命力と運、そして医療団の技術は並外れている。たぶんほかの国では、357Magnam弾を3発被弾した被害者を見た瞬間に、医師は内心では救命の可能性をあきらめるだろうと言った。


44マグナム
映画ダーティハリーで有名になった大型拳銃。本来は大型獣ハンティングのサイドアーム(ライフルが使えない時のスペア銃)として開発されたリボルバー拳銃。 現実問題として大き過ぎ、重すぎ、威力があり過ぎる。軍や警察では使用していないが、護身用?やハンター用として米国内では流通している。 使用する弾薬は、装薬の多い.44Magnam弾。正規の工場装弾を撃つと、明るい日中でも、1メートル近い火炎が噴くのが見える。 また発射の反動も強く、手首から肩にかけて強烈な衝撃を受けるので、慣れないと上体がのけぞることになる。 発射の反動で銃口が大きく上を向くため、次弾を照準して発射するのに、38口径などに比べて倍ぐらい時間が掛かる。また、狩猟用のサイドアームは猟銃の一種なので弾丸はFMJ (Full Metal Jacket) ではない。




S&W .44
Magnam
通常使用される.44Magnam 弾は、鉛のむき出し弾頭で、戦場ではダムダム条約違反となり使用できない。 したがって警察官が法執行に際し、.44Magnam弾を使用することはありえない。 映画でダーティハリーが、悪党に44Mag弾を撃ち込むが、それはあくまで映画の中のこと。 実際にやったら刑務所送りになるハズ。
米国の防弾規格 NIJのピストルレベル (ⅢA)では、実際の試験には、.44Magnam SWC GC (セミワッズカッター ガスチェック) 「弾頭が平らな鉛製の鼓弾で 、発射時の強力なエネルギーで弾頭が変形しないよう、弾尾の半分位を合金で包んだ弾丸」を使用する。 この弾薬は猟銃のカテゴリーなので、柔らかい鉛のむき出しの弾頭を使用している。 そのため、銃弾のエネルギーと威力(獲物を半矢にしないための破壊力)はきわめて高いが、FMJ弾に比較して、貫通力は思いのほか低い。 実際にケプラーやダイニーマ繊維、防弾ガラスに撃ち込んで試験したところ、44Magnamよりもトカレフのスチールジャケット弾のほうがはるかに貫通力が高いのであった。

1992年に米国ルイジアナ州バトンルージュで起きた、日本人留学生・服部剛丈君(当時16歳)射殺事件で使用された拳銃が、.44Magnamであった。 事件は、服部君がハロウィンの仮装のまま間違えて別の家を訪問したため、その住人ロドニーピアース(当時30歳)が侵入者と勘違いし、銃を突きつけフリース(Freeze :動くな)」と警告したが、言葉が理解できず止まらなかったため射殺された。 服部君は出血多量で死亡するという痛ましい事件であった。



45口径

米軍の旧制式拳銃コルト45 ガバメントや西部劇時代のコルトピースメーカー等、アメリカの古い時代の代表的な大型拳銃の口径。
COLT45は、初速が253m/secと低いため、貫通力はきわめて弱いが100分の45インチ 11.25ミリ径という巨大な弾丸は絶大なマンストッピングパワー(殺傷力)を持っており、いまだに米国では根強い人気が有る。戦後の一時期は国内のブラックマーケットにたくさん出回っていたようだが、最近の国内犯罪にはほとんど登場していない。
筆者は十数年前、関東の某県警の内勤警察官の腰に、COLT45ぶら下がっているのを見つけた。骨董品級の60年は経とうかという年代物であるが、ランヤードも付いており、現役銃として使用されていたのにはに驚いた。 戦後米国から警察に供与されたMP仕様銃であろう。興味があって質問したところ内勤に移動なったらこの銃を支給されたということだった。ストッピングパワーが強烈な45口径 は、実際に発射する可能性が低い部署で生き残っていた。その後のことは情報 が無いので不明だが、おそらく既に引退したと思われる。


ずいぶん昔のことだか、筆者が幼少の頃、駐在さんが腰に下げていた大型リボルバーが、同じく 戦後に米国から供与されたS&Wの45口径で、子供ながらあまりの大きさと重さに感動したことを今でも鮮明に覚えている。
このS&W45は、COLT45用のリムレスの弾薬(通常リボルバーの薬きょうはrimmed、自動拳銃や機関銃のような自動式装てん銃ではrimlesが使われる。ただし例外として、旧ソ連のドラグノフライフルやRP46 30口径機関銃は、rimmedを使用する)を使用するため、半月板と言ったと思うが、半円形の金物の切り欠き穴に、3発ずつ薬きょうの溝をはめ込んでから、回転弾倉に装てんする仕組みだったと思う。

Colt Government M1911A1
現代の多装弾オートマチック拳銃に比べてなんとも長閑な古き良き時代の駐在さんの拳銃であった。もっともこの拳銃は設計が古く安全機構が無いため、銃を落とすなど強い衝撃を与えると、ハンマーが雷管を叩き暴発する構造的な問題があった。そのため、警察では暴発事故を予防するため弾倉に、本来6発入るところを5発しか装てんせず、ハンマー位置の弾倉は常時空けておくといった工夫をしていたと聞いた記憶がある。


S&W Model 22
古い話なので自信は無いが、右の写真の銃だったと思う。・・・・

 

50口径拳銃
イスラエル軍の制式拳銃のデザートイーグルやオートマグ等が米国内の銃マーケットで流通している。44マグナム同様オーバーキルの性能である。実際に撃ってみると、やはり重く大き過ぎ実用性に疑問を感じてしまう。あまり知られていないが、この種の超大型オートマチックの特徴として、射手に腕力が無いとジャムを起こし易いクセがある。それは発射時の反動が強すぎるため、射手の腕力が弱いと、銃全体が後退し、スライドが後ろへ下がるのに必要なエネルギーまで吸収してしまい、その結果スライドが十分さがりきらず排莢シャムを起こしやすい。44マグナム同様平均的体格の日本人には不適である。

Desert Eagle .50AE

 



本来は軍の後方要員や戦車兵等の自衛用に開発された銃であったが、警察でも歓迎され普及した。
拳銃と同じ弾丸を共用できるほか、拳銃では威力不足で、軍用の自動小銃では市街地では威力があり過ぎるため、中間的な威力を持ち小型で取り回しがよく威力命中精度の高い銃を求めていた警察官にとって最高のパートナーになったが、テロリストや犯罪者にも好まれ広く使われている。 古い物ではシカゴギャングの時代から第二次世界大戦まで一線で使用され、映画コンバットのサンダース軍曹の銃として有名なトンプソンM1A1 45口径サブマシンガン(通称トミーガン)がある。 COLT45の弾薬を使用していたので、射程距離は短い。 したがって軍曹は、トミーガンを持って戦場の最前線にでなければならない。アメリカ式軍隊の、小集団のリーダーシップ「俺について来い」を、自ら実践しなければならない銃だ。 第二次大戦以降、拳銃の主流が45口径から9ミリへ変わったため、サブマシンガンも9ミリ弾を使用するものが主になった。


45口径サブマシンガン

(トンプソンM1A1 通称トミーガン)


実射インプレッション
筆者は以前に、ラスベガスのダウンタウンの銃砲店で、この銃を見つけ、フルオートで試射する機会があった。重量が重いので反動は大して感じなかったが、最新のM-16などに比較すると相当重く、また重量バランスが悪く前下がりになるため、やけに左腕が疲れた記憶がある。昔のGI達はタフだった。




9ミリパラベラム(9mmX19) 弾を使用するサブマシンガン

MP-5

世界中の警察でもっとも使われている(ドイツ HK ヘッケラーコッホ社製)


UZI
ウジー(イスラエル製)


9mm 機関けん銃
自衛隊の最新型サブマシンガン  ストックが無い。
デザインがなんとなくUZYに似ているような印象を受ける


 自衛隊 9mm 機関けん銃
口  径
9.0mm
装弾数
25発
作動方式
単純吹き戻し式
全 長
399mm
銃身長
120mm
重 量
2.8kg
発射速度
約1,100発/分
製作
ミネベア(日本)
備考
9mm拳銃の後継。空挺部隊の指揮官、部隊装備火器操作手などの自衛戦闘用



7.65mm サブマシンガン(スコーピオン)
10年以上前になるが、韓国軍が領海に侵入した北朝鮮の潜水艇を撃沈した。その後サルベージして所持していた武器等を調査したところ、チェコ製の特殊部隊用小型サブマシンガンVZ61ピストル(通称スコーピオン)が5~6丁発見された。スコーピオンは7.65mm×17の弾薬を使用しマガジンは10連または20連がある。威力、貫通力は低く「NIJ-2」程度と予測される。 したがってトカレフ対応型の個人装備が有効。
ただしサブマシンガンなので、連射によるマルチヒットが起きやすく、顔面や首、手足、腰、下腹部等無防備な部位への被弾の危険性が高い。またスコーピオンには特殊部隊用のサイレンサー付きの物があるらしいが、潜水艇部隊が装備していたかは残念ながらTV報道では確認できなかった。 共産圏の正規軍部隊の制式小銃AK47や新型のAK74に比較すると射程、威力ともに半分にも満たない銃であるが、最初の対応を担当するであろう日本海側の各県警の装備や武器で対抗できるのか不安が残る。

Scorpion-VZ61


7.62mm トカレフ弾のサブマシンガン
以前に中国で見かけたが、中国軍は、トカレフ弾(7.62mmX25)(マガジン30発)を発射する、サブマシンガンを持っていた。 詳しいことは分らないが、下の写真がそうだ。これは折りたたみ式ストックの標準タイプだが、そのほかにも銃身にサイレンサーが取り付けられた特殊部隊用のタイプもある。トカレフで発射する.30モーゼルミリタリー(7,62X25)は貫通力が高い。これを銃身の長いSMGで撃つから、貫通力や射程距離は、9ミリパラSMGと比べると、相当向上しているだろう。


5.7mm サブマシンガン
本来サブマシンガンは、拳銃弾を共用することが条件とされていた。 拳銃弾ではなく専用の弾薬を使用する、FN P90(ベルギー FN社製)は、PDW(Personal Defence Weapon:個人防衛兵器)というカテゴリーで発表された。 写真のとおり小型で斬新なデザインが特徴である。構造上の特徴として、機関部がグリップよりも後方に位置するブルパップ方式で、全長の割りに銃身が長く、小型にも拘らず300mの有効射程を持つ。また、プラスチック製のマガジンを銃身の上に装着し、弾丸は装填される直前に90度向きを変える仕組みで、小口径とあいまって50発という並外れた装弾数を誇る。

主な性能・諸元 (口径 5.7mm 使用弾薬 5.7mm×28  装弾数50発 全 長500mm  重量3.0kg 有効射程距離300m )
小口径の弱装弾ながら、アサルトライフル同様のポインテッド(先端が鋭い)や、超硬合金を埋込だ弾頭を使用するため、貫通力はアサルトライフルに優るともいわれる。その後、同弾薬を共用する、軍用ピストル「FN Five-seveN」がリリースされたため、文字どおりハレて、サブマシンガンと呼ばれることになった かどうかは分らない。

FN P90






内で合法的に所持できる散弾銃ですが使用する弾薬で威力が大きく変わります。

水平2連散弾銃
上下2連散弾銃

散弾
通常の野鳥を撃つ時の弾で沢山の鉛の粒々を発射する。

00(タブルオー)バックショット弾
いわゆる鹿弾丸(シカダマ)と呼ばれる弾で、8~9ミリ位の鉛の玉が8~10発発射される。各国の警察やSWAT隊で愛用されている定番アイテム。20メートル先で約30センチ四方くらいに広がって着弾する特性がある。「NIJ-ⅢA」で防弾可能。



ライフルスラグショット弾
鉛の一発弾で大人の手の親指の第一関節ぐらいの弾丸。通常は大型獣や猪狩り等の狩猟に使用するが、米国のパトロール警官やSWAT隊では、近距離の狙撃に使うほか、バックショット弾と併用して使用する。 至近距離に於ける威力は強烈でブロックやレンガ、スチールドア、自動車のドア等を簡単に貫通する。

当社の試射では「NIJ-A」の防弾ガラスや他の同レベルのアーマー材を簡単に貫通した。 至近距離では「NIJ-」のライフルレベルの貫通力とさらに大きなダメージを与える威力を有している。
ただし、ライフル弾と違って、弾丸が大きいため空気抵抗が高く、距離によって弾丸のエネルギーが急速に低下し威力も失われる特性がある。散弾銃で発射する場合の有効射程距離は、100メートル程度ではないかと思われる。

散弾銃殺人・乱射・逃走事件 (平成9年10月宮崎)
平成9年10月に宮崎県でタクシー運転手(男性、45歳)は、妻の知り合いの男性を猟銃により射殺し、実子2人を人質に取って4WD車で逃走を図り、警察官3名に軽傷を負わせたうえ、白昼堂々と散弾銃を撃ちながら数時間にわたって国道を逃げ回る事件が起きた。
警察は砂利を積んだダンプカー等で国道にバリケードを作ったが、4WD車は国道や川原の土手を突っ切って逃げ阻止することはできなかった。 最終的に狙撃の命令を決断したが、車内に実子が人質として同乗していたため、この点に配慮し致命傷を与えることを避け、犯人の手足の射撃を命じ、弾丸は犯人の太ももを貫通した。しかし犯人は投降することは無くさらに逃走を続けた。最後は警察に、畑か川原みたいな場所に追い込まれ、運転席から散弾銃の銃身を出したまま走行していたところを、宮崎県警の若い機動隊の警察官が車体に飛びつき、装てんされた猟銃を正面からもぎ取るという、まさに命懸けの離れ業によって事件は収束した。この時犯人が持っていた弾薬約50 発の内半分がこのスラグショット弾だったそうだ。
スラッグショット弾は、鉛の一発弾丸で強力な貫通力があるので、拳銃用の防弾ベストは簡単に貫通する。合法的な武器弾薬として、国内で出回っており入手も比較的簡単なため、防弾を企画するうえでは大変厄介な存在である。

余談だが、同業の米国の友人から、「さすがにサムライの国の警察官、勇気のある行動だ」と賞賛しつつ、一方では「信じられない程の無謀な行為」と、賛否両論というより、相当辛口の批判を聞かされたのであった。


右の写真は、Remington 社のRIFLED SLUG弾です。
RIFLED SLUG弾の弾頭についている螺旋状の溝は、散弾銃の銃身に取り付けたチョーク(絞り)の破損を予防するためのもので、空気抵抗により弾頭に回転を与えるものではありません。







自動小銃は現在「アサルトライフル(突撃銃)」と呼ばれ、軍隊の基本的な武器として位置付けられている。ベトナム戦争以降に概念が確立したアサルトライフルの特徴は、一つには20~30発の箱型マガジンを使用し、簡単に弾倉を取り替えることで連続した射撃ができることと、小口径弾を使用して大量の弾薬を携行できることと、精密なセミオート射撃と弾幕を張るフルオート射撃の両方ができること等が要求されている。 また現代の軍用アサルトライフルは、敵を殺すことよりも負傷させて、その救助介護のために戦力を低下させることを重視している。 朝鮮戦争勃発( 1950~1953 )に伴い、1951年頃より旧ソビエトで開発された30連マガジンを有し、セミ・フルオートで発射できる新型自動小銃 AK47 カラシニコフが登場し、アサルトライフルを持たなかった米連合軍は慌てる事態となった。。

AK-47 カラシニコフ
(1947にミカエル カラシニコフが量産モデルを開発、アプトマットカラシニコフAK47と命名、7,62mm×39 小型弾を使用、30連発のセミ・フルオート射撃ができる、当時としては画期的な最新銃だった)


 
AK-47 II型

第二次世界大戦~朝鮮戦争時の米軍の主力ライフル
第二次世界大戦までの軍隊は、大型で威力の有る弾丸が重視され、一発で敵を倒す一撃必殺を求める傾向が強かった。 第二次世界大戦において米連合軍は、アサルトライフルを持っておらず、スプリングフィールドアーモリー製M1ガーランド半自動小銃を主力小銃として、またこれと同じ30-06弾を使用する、軽機関銃 BAR (Browning Automatic Rifle) を分隊支援火器として使用していた。 さらに将校や後方要員向けにM1カービン半自動小銃M1トンプソン短機関銃を配備していたので、威力・口径の異なる銃が混在していた。



M1ライフル GARAND

ブローニング自動小銃 BAR


M1カービン半自動小銃


M1トンプソン短機関銃


米軍はこの事態に際し、先ずM1ライフルのフルオート化で対抗しようとしたが、M1ライフルの弾薬 M2( 30‐06 7.62X63mm)弾は、フルオート射撃時の反動が強すぎてコントロールが困難で小銃としては実用にならなかった。
まだアサルトライフルという新しい小銃の概念が確立していなかった米軍では、更に装薬(発射火薬)を少なくした弾薬(7,62mm×51 現在の7,62mmNATO弾、 商品名 308WIN〔Wincester〕)を使用するM14ライフルを開発した。しかしこの新7,62mmNATO弾も火薬が多く反動が強すぎてフルオート射撃ができず実用にならなかった。なおセミオートでは優れた命中精度が得られたため、その後スコープを付けて狙撃銃として活用された。現代でも狙撃銃には 7,62mm×51 NATO弾を使用するのが一般的に多い。


M14 ライフル
※このM14と自衛隊の64式小銃は、どこか似たイメージがある


ベトナム戦時代の米軍の小銃
米軍は試行錯誤と紆余曲折を経て、ベトナム戦の1967年頃から、主力小銃を、7,62mm NATO弾から小口径高速弾(5,56mm×45 20~30連発)を使用するM16に切り替えた。このあたりからアサルトライフルという概念が確立したようだ。ベトナム戦争では、米軍のM16と北ベトナム 共産軍のAK47が双方の主力アサルトライフルとして戦火を交えた。


M16

その後旧ソ連は1980年から、AK47の30口径アサルトライフルを廃止し、米軍同様の小口径高速弾を発射する*4 AK74を制式とした。AK74の弾薬は 5.45mm×39.5で M16の5.56mm×45に近い、また初速も900M/SECでM16の1000M/SECに極めて近い性能である。これにより、東西を問わず軍用アサルトライフルは、22口径クラスの小口径高速弾が主流となった。


AK-74



アサルトライフルの実射インプレッション
M16
M16は、米国アーマライト社のEugene Stoner氏がAR-15として開発した。当初は1963年に空軍に採用されたが、その後性能のすばらしさが評価され、1966年制式され全軍に配備されるとともに、ベトナムに投入された。当初は整備不良のトラブルが多発した。その後教育の徹底や慣れからトラブルは減少しその性能を遺憾なく発揮し始めた。5.56mmという弾丸は当時使われておらず、小口径高速弾を発射するアサルトライフルは初めての経験であった。特にベトナムのジャングルは遮蔽物が多く、十分に照準することができず、近距離の乱射で弾幕を張ることが多く、携行弾数の多い小口径弾とプラスチックパーツを多用した軽量ボディ、そしてフルオート射撃は前線の兵士に歓迎された。その後、M16からM16A1、M16A2とバージョンアップとともに改良が加えられ現在に至っている。なおアメリカ海兵隊のM16A2は3点バースト(3発づつのオート)式になっている。
主な性能として、重量 3.58kg、全長 1,006mm 、ライフリング右6条、装弾数 20・30 初速 M16A1 1,000m/sec  M16A2 991m/sec


上からM16A1, M16A2, M4, M16A4

実射インプレッション
現在、当社がテストに使っているのはM16A2のセミオートスポーツモデルです。重量が軽く操作も簡単なうえ、発射の反動が極めて小さく女性でも十分使いこなせるライフルです。至近距離での貫通力はすばらしく強烈で、AK47の5割増程度の威力があります。またマズルジャンプが少ないため、すばやく照準の修正ができ実践に有利である。まれに試射用のセミオートライフルが2点射してしまうことがありますが、M16A2は予期せぬ不意の2点射で、2発目が15mの距離でわずか5センチしかずれていなかったことから、連射時の集弾性に非常に優れた性能を有している。ただし小口径高速弾の欠点として、弾頭が軽いため小枝やガラスを貫通した場合、容易に弾道が変化しやすいことが挙げられる。空港警察など航空機の窓越しに狙撃する場合不都合である。そのため弾丸重量の重い7.62mm弾を使用する狙撃ライフルが用意されている。


AK47
AK47は旧ソ連と、中国、北朝鮮、旧ワルシャワ軍、の共産軍の制式小銃として大量に生産されベトナム戦争では北ベトナム軍の主力武器として多くのアメリカ兵の命を奪った因縁のライフルである。冷戦の終結に伴い、武器が余剰となったうえ、ロシアが米軍に対抗して小銃の規格を小口径高速弾を使用するAK74に変更したため、旧式のAK47が大量にだぶつき、中古品を中心に安く出回っている。
中央アジアやアフリカ、中南米方面で、正規軍や警察、ゲリラから強盗、誘拐犯に至るまで幅広く使われており、この地域のUNやNGO、企業駐在員、旅行者等はこのライフルとご対面する危険性が高い。米国では銃の乱射事件が度々起きておりますが、米国の事件で使用されたライフルは、旧ソ連製AK47(カラシニコフ)の中古品をフルオート機能を無くしセミオートに改造したスポーツモデルが多い。この銃は安価(2~300ドル?程度)で且つ大量に米国内に出回っているため多くの犯罪に使われるようになりました。このAK47はスポーツ射撃用として販売するためにフルオートでは射撃できないように改造してありますが銃そのものの性能や威力は全く変わりません、また特に重要な問題としてNORINCO(中国北方工業公司)製のスチールジャケット弾(通称 チャイナボール)が使われる場合が多く、この貫通力の高い弾丸は通常のパトロール警官が使用する防弾ベストを撃ち抜くため、警察官にとっては大変な脅威となった。  


※磁石に吸い付くAK-47の弾頭

AK47


実射インプレッション
当社の実射試験では、上記の改造済みセミオートマチックのAKMを使用します。銃自体は小型で取り回しがよく、ジャングルや市街地等の近接戦闘に最適です。また銃自体が頑丈で故障も少なく完成度の高い銃であることは証明済みです。AK47の弾薬は、7.62mm×39で、NATO標準の30口径7.62mm×51に比較して弱装弾となっています。威力(貫通力)はやや低く、M1カービンと同程度です。トカレフのスチールジャケット弾の約2倍強程度の貫通力があります。30口径の比較的大きい弾丸を撃つためか、また曲床銃の宿命か、それとも銃が小ぶりのせいかマズルジャンプが大きく、フルオートでは命中を得にくい。連射は腰だめで撃つ至近距離のみ有効だろう。なおAK47の銃撃から身を守るには、NIJ―III以上の防弾装甲が必要。


AK47は、1947に旧ソ連のミカエル カラシニコフが設計したが、原点はナチスドイツが開発した世界初のアサルトライフル、へーネルStG44突撃銃(Sturmgewehr44=StG44)Maschinenkarabiner”(機関カービン銃)が、その元祖といわれている。もっともヒットラーは大量の弾薬を一気に費消する自動小銃を毛嫌いして、当時は制式を拒否した。

 

ヘーネル StG44


H&K G36 アサルトライフル ドイツ
サブマシンガンの傑作といわれるMP-5は世界中の警察に採用され大ヒットしたが、普及が一段落すると9ミリ弾の威力不足が指摘されはじめた。なかでもAK-47などのアサルトライフルを使った銃撃事件では、MP-5の威力不足は深刻で、SWATなどでは、M16やM-4といった22口径のアサルトライフルも装備に加えている。そのためかHK社は、数年前から米国の警察マーケットに熱心にG36の売り込みを掛けているらしい。

設計・製造 HK ヘッケラーコッホ社 年代1996年~ 口径 5.56mm  使用弾薬 5.56mm x45 NATO弾    銃口初速920m/秒 作動方式 ガス圧利用ロータリング・ボルト  装弾数 30発(箱型弾倉)全長 999mm(ストック展開時)  銃身長 480mm  発射速度 750発/分 重量 2820g(G36C)

H&K G36

実射インプレッション
米国の警察装備展示会では、最終日に別会場(警察学校の射撃訓練場等)で、「 Range day 」が開催されるのが一般的である。各銃器メーカーが、射撃レンジで自社製品のデモを行うのであるが、同時に、参加者全員にバーベキューやハンバーガーのランチをご馳走してくれた上に、銃と弾丸を無料提供して自由に撃たせてくれるので、大変にぎやかで一種のお祭りみたいになる。第二次イラク戦が泥沼化する以前の2003年頃迄では、筆者も展示会参加の度にさまざまな銃を撃たせていただいた。(その後はテロ対策等の事情で、外国人は射場では見学しか許可されなくなったため撃てない。)
やや古い話になってしまうが当時撃ったG-36のインプレッションは、まず当時としては珍しくドットサイトが標準装備されていたことと、このドットサイトとグリップやストックの取り付け位置のバランスがとても良くて、ぴたりと体にフィットしたのが印象的だった。 さらに銃を頬付けしたまま両目を開け、上下左右に振り回すと、右目に映る赤いドットが途切れることなくぴたりとついてきた。 筆者は射撃のほうは専門ではないが、直感的にバランスの良い優れた銃だと感じた。 またメーカーのデモンストレーションでは、数マガジンを撃ちまくって焼けた銃を、丸ごとドラム缶の水に漬けてジュワッと盛大に湯気を上げた後、何事も無かったように射撃を再開し、いかにタフな銃であるかをアッピールしていたのも印象的だった。 確かM-4も同様のデモをしていた記憶がある。

G-36を撃ってみると、22口径高速弾の反動は柔らかく、直床銃でやや前が重いせいか銃口の跳ねも少ない。そのため集弾性能がすこぶる良好だった。 両目を開けて広い視野の中から、ドットサイトを使ってピンポイントでターゲットを拾い、精密に急所を狙い撃つような高度な射撃に適している。軍用アサルトライフルというよりも、厳しい条件や制約の多い警察・SWAT部隊に最適ではないだろうかと感じた。

武装集団によるテロ攻撃や無差別発砲、武装強盗、人質誘拐・立て篭もり事件等で、アサルトライフルを使用した犯罪者に対抗するには、拳銃弾を使用するMP-5等のサブマシンガンでは非力過ぎる。AK47やM16等のアサルトライフルは、固定照準器で有効射程150M程度、腕がよければ当たるのが3~400M、光学照準器等を使用すればさらに有効射程距離は延びる。 MP-5等の拳銃弾を使用するサブマシンガンは、有効射程がせいぜい100M程度なので、アサルトライフルに対抗するには明らかに能力不足である。 アサルトライフルに対抗するには、アサルトライフルかそれ以上の武器が必要なこというまでもない。



自衛隊のライフル
わが日本軍は第二次世界大戦では有坂式ボルトアクション38歩兵銃を使い続け、戦後の自衛隊は米軍からM1ガーラントの供与を受けた。1964年 戦後初めて豊和工業株式会社によって開発された国産小銃が64式7,62mm小銃として制式となった。ただ残念なことに、64式小銃はフルオート射撃の命中率を確保するため、外見上は7,62mm×51(308WIN同様)のカートリッジながら中身は装薬(発射火薬)を減らした弱装弾を使用することで欠点をカバーしていた。

当社には残念ながら64式の試射データが無いので、正確な数値は不明だが、通常308WINは初速が850m/秒程度なのでジャムを起こさない程度の弱装弾とすると、装薬を15%程度減らして、推定初速は650~700m/秒程度 威力、貫通力は、AK47と同程度ではないかと推定される。

小銃は国防の原点ともいうべき基本的な武器であるはずだが、この64式小銃は、日米安保条約を結んでいる米軍の7,62 mm NATO弾が使えないことと、既に米軍は1967年からアサルトライフルを小口径高速弾の5.56mm×45を使用するM16に切り替えたにもかかわらず、1990年の89式5.56mm小銃の配備が始まるまで同盟軍と弾薬の互換性のない状況が26年もの長い間続いた。 また予算の関係からか、今でも多くの64式小銃が現役として使われており問題は解決していない。

なお、「64式・62式共にガスポート(規制子)の調整により、常装弾の発射も可能である」という説もある。 Wikipedea


64式小銃

現在配備が進んでいる89式は米軍のM16の弾薬が共用できる他、分隊支援火器として同じく5.56mm×45NATOが使えるベルギー製軽機関銃 FN MINIMIが制式されたことは大きな進歩でやっと世界水準に近づいた。


89式小銃

自衛隊 89式5.56mm小銃
Howa Type 89 5.56mm assault rifle. Based off the AR18 platform, previously made under license by Howa.
http://www.youtube.com/watch?v=kpPVbmmJ9zw&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=ZaZ3Hb3ZuQI&feature=related



ミニミ軽機関銃





狩猟用と狙撃用ライフルはほぼ同じ物です。狩猟では、ターゲットを手負いにしてはいけないルールがあり、一撃で必ず倒さなければならないところが狩猟と狙撃の共通点であり、アサルトライフルと根本的に違うところです。
アメリカ軍の一般的な狙撃用ライフルである M40A1 SNIPERは、REMINGTON 700という狩猟スボーツ用のライフルがベースで、使用弾薬は、7.62NATO(7.62mm×51)クラスで、狙撃にはダムダム条約に基づきFMJを、狩猟にはより大きなダメージを求めて、鉛合金や弾頭にナイロンコアの入ったホローポイント等を使う。
一般的にはこのクラスで光学照準機を使って、概ね700ヤードくらいまでは有効な射撃が可能。


Remington M24 Sniper Weapons System(M700)




軍用の7.62NATO(7.62mm×51)弾やM2 Ball ( 30-36 7.62mm X 63 )を遥かに上回るパワーのライフルが、WINCHESTER Magunam、REMINGTON Magunam、WEATHERBY Magunam 等のマグナムライフルである。
象やサイなどのビッグゲーム用猟銃として販売されており、中でもWETHERBY Magunamライフルは、OEMとして豊和工業株式会社が生産していた(現在円高により終了)関係で猟銃として国内でも普及している。 弾丸の威力は強力で、WETHERBY Magunam は、150grの弾頭で初速が、1,000m/sec 程度と30口径という大口径にもかかわらず初速が高く、高エネルギーであるため、防弾を企画するうえでは国内最強の銃である。なお元来猟銃のため、弾丸はFMJではなくソリッド(鉛)であり、エネルギーは強いが特別スバ抜けた貫通力を有しているわけではない。



WEATHERBY ULTRALIGHT


ライフルとその犯罪について
ライフルが日本の犯罪史上に登場したケースは極めて少ない。古くは、戦後間もない頃のカービン銃強盗事件、そして金喜老事件、日本赤軍浅間山荘事件等が挙げられますが、外国に比べて事件そのものが少なくライフル等の長物に関しては日本政府のガンコントロールが十分に効果を上げているといえる。

 

 




50口径狙撃ライフル BARETT (12.7mm重機関銃M2)

この大型狙撃ライフル(BARETT)は、50口径 12.7mm弾 別名キャリバー50 を使用する。この弾薬は、昔々太平洋戦争末期、敗戦直前に我が物顔で日本の街を銃撃していった米軍の艦載機グラマンヘルキャットに搭載されていた機銃の弾丸。グラマンはこの50口径機関銃を、主翼部に6丁も装備していた。
現代ではアサルトライフルは、22口径弾(5.56mm)を、狙撃ライフルや汎用軽機関銃には30口径弾(7.62mm )が使用されている。現在西側の軍隊で使用されるライフル銃の中で、最も口径が大きく威力があるのが、この50口径パレット対物狙撃銃といわれる。 

もともとは、フォークランド紛争で、イギリス軍のアイデアでM2 BHMG 重機関銃に照準機を付けて狙撃ライフルの代用として使ったところ、大変良好な成果が挙げられたため、50口径弾を使用する専用の大型狙撃銃バレットM82A1が開発された。



米軍では第一回目の、パパブッシュの湾岸戦争に前線に投入されたという。 なお対人狙撃に使用すると撃たれた遺体の損傷があまりにも酷いので、建前として対物狙撃ライフルと呼ばれている。 対物狙撃ライフルは、発射前の燃料注入中のミサイルや、地上の戦闘機の撃破、軽装甲車両やヘリコプターの撃破に大変効果的とされる。 

有効射程距離は、1,500~2,000m程度と云われるが、2,500mの対人狙撃に成功した例もあるらしい。

50口径弾
右画像の上は、ブローニング重機関銃/パレット対物狙撃ライフルで使用する50口径弾 12.7x99mm (ダミーカート)
下は、米軍アサルトライフル M-16で使用するM193 5.56X45mm (ダミーカート) 5倍ぐらい大きさが違う。



実射インプレッション
このクラスの大型ライフルの性能を十分発揮させるような1,000~2,000m級の射撃場は、アメリカ広しといえども軍の施設以外には、めったに無いようだ。 なかでも米国の自治体警察にはそのような大規模な施設を維持する予算がないので、アメリカネバダ州の Front Sight Firearms Traning Institute(FSFTI) (フロントサイト射撃スクール) の射場を借りにやってくると聞いた。
筆者がこの銃を実際に撃ったのは予備的な貫通試験を行うためで、射撃の距離は約50m程度と本来のこのライフルの性能を引き出すには不十分な状況であった。 バレットM82A1は、全長が約1,500mm、重量約13kg(アサルトライフルの約3倍強)と大きく、重いため肩射ち等はほとんど出来ない。そのため地面からバイポット(2脚)を使ってプローン(伏せ撃ち)で射撃を行う。
我々は防弾素材を撃つ試験射撃では、射撃の途中で試験体の状態確認や写真撮影等を行うことが多く、誤射事故防止のため通常3発づつしか装てんしない。 そのため10発入るマガジンに、大型弾薬を最後まで押し込む感触を確めるのを失念してしまった。

また、バレットライフルのマガジンは特殊な構造で、普通のアサルトライフルのように、銃の下から叩き込めばOKというわけにいかない。 マガジンを差し込んでボルトを根っこまで引いて押し込まないとマガジンは所定の場所にセットできない。したがって、バレットライフルにマガジンがセットされているということは、薬室に弾薬装てん済みのHOTな状態ということになる。パレットライフルには、光学照準器が付いているのでこれで照準するが、リコイルで眼やその周りを怪我しないよう、眼球と照準器の接眼部との距離を十分にとり、恐るおそる引き金を引いた。相当なリコイルと衝撃を予想して身構えていたところ、銃身がリコイル(発射した弾丸の反作用で銃身が後方へ押し戻される一種のスライド機構と衝撃吸収機構により銃本体には大きな衝撃が及ばない)する?ことと、マズルブレーキ(銃口制退器、弾丸が銃口から飛び出す直前の発射ガスを後方に噴射させ、銃身の後退を妨げる装置)のおかげで拍子抜けするほど衝撃は弱かった。その代わり、地表から40cm位しか離れていない銃口のマズルブレーキから噴出する発射ガスと、それにより巻き上げられた盛大な砂塵で眼を開けていられない。

また、マズルブレーキから後方に噴射するガスには、弾丸の表面がライフリングで削られてできる微小の金属片が混じっており、その所為と思われるが撃つたびに、頬に刺さるような痛みを感じた。 パレットの射撃には射手の眼球を保護するために、密閉式タイプのサングラスまたはゴーグルの使用をお勧めする。

発射直後にこのような状態になるので、せっかくの半連続射撃(セミオート)機能があまり生かせないと感じられた。 銃の設置場所を芝や舗装地にするか、もしくは専用のマットを銃口付近に敷いておけばそれほど問題でないかもしれないが。 余談だが、軍や警察のバレットライフルは、通常「12.7mmX 99 NATO 鉄芯弾」を使用するが、クリントン大統領時代に制定された銃規制法で、一般人は鉄芯弾の使用が禁止されたため今回は、わざわざ鉛芯のFMJ弾を別途手配して使用することになった。 したがって貫通試験の結果も、単なる参考データ程度となってしまった。・・・・・・ 残念。




特殊なHEIAP 50口径弾(徹甲弾、焼夷弾、榴弾の機能を備えた高性能ハイブリッド弾頭)
ノルウェーのNAMMO社が開発した12.7x99mm NATOのRaufoss Mk 211は多目的弾頭である。

徹甲弾と炸裂弾と焼夷弾の三つの機能を持ったHEIAPの一種で、 タングステンの弾芯によって高い装甲貫通力を持ち、貫通後に内蔵した爆薬が炸裂して被害を拡大させる。
その威力から50口径狙撃ライフル「バレットM82」の弾薬としても使用される。

アメリカ軍での制式名称は「Mk.211 Mod 0」。



先端の赤い部分が焼夷剤(incendiary mix)、灰色の部分が起爆剤としてのジルコニウム粉末(zirconium powder)、紫の部分がRX51-PETNかRDX COMP A-4などの高性能爆薬

HEIAP(High Explosive Incendiary/Armor Piercing Ammunition)とは徹甲弾、榴弾、焼夷弾の三つの機能を持った弾頭である。 別名Semi-armor piercing high explosive incendiary (SAPHEI).とも呼ばれている。
これらの弾頭の主な目的は装甲目標の破壊である。この弾が目標を攻撃するとき、特殊効果が発揮される。衝突した時に先端で焼夷剤に火をつける。そして、爆薬の起爆を誘発させる。第2の(ジルコニウム粉)焼夷弾薬にも火をつける。

これは非常に高い温度で燃えて簡単に消えず、約30秒間燃え続ける。対物狙撃銃用のRaufoss Mk 211から30ミリ機関砲用までさまざまなサイズがある。



Mk.211 Mod 0,は、先端が緑と白に塗られている







第二次世界大戦初期に、歩兵が使用する戦車撃破用の大口径ライフル、シモノフPTRS1941 とデクチャレフPTRD1941がロシアで作られ、ドイツ陸軍機甲部隊(戦車)の怒涛の進撃を撃破するために使われた。現在は使われていない。

 

弾丸は、14.5 X 114mm API-B32焼夷(太平洋戦争末期に米軍がB-29爆撃機で日本の都市を焼き尽くしたナパーム焼夷弾とは異なる)・徹甲弾を発射する。 

14.5 X 114mm API / B32(焼夷・徹甲弾) 「Steel core bullet with incendiary in tip」は、弾頭内部に Inert Powder火薬(incendiary/焼夷)、弾芯にSteel Core(徹甲芯)が使われている。

鉄芯が強い貫通力を発揮することと、弾頭の火薬が小爆発を起こすことによりエンジンや燃料タンクを撃ち抜き、同時に発火させることで破壊の効果を高めている。 
自動車や船舶、航空機、燃料貯蔵施設、弾薬庫、発射準備中のミサイル等の攻撃に威力を発揮する。・・・・ 弾丸の構造は下記参照。

第二次世界大戦初期のドイツ戦車は、現代の軽戦車級であったのでこのような人力発射火器で撃退できたが、後から改良と技術革新が進み、戦争後期にはタイガー戦車などの重装甲大型戦車へと発展していった。

14.5 X 114 mmを使用する対戦車ライフルは、戦車の大型化、重装甲化とともに役目を終え、その後はZPU機関銃のみがNATO軍の重機関銃、CAL50( 12.7 X99mm BMG ) の対抗機種として生き残っている。

現在旧共産圏で使用されている14.5 X 114 mm弾は、機関銃弾としては最大口径である。しかし米軍のBARETTのような、対物狙撃ライフルは、旧共産圏でも、14.5口径ではなくCAL50が主流のようだ


対空機関銃ZPU-4

2009年に、アゼルバイジャンで14.5x114mm弾を使用する新しいアンチマテリアルライフルが開発された。重量20kgで射程は3,000mと言われている。(写真未入手)
これまで東欧やロシアのアンチマテリアルライフルは、西側の50BMG(12.7x99mm)に近い12.7x108mmが多かったが、それより高い威力を求めたのだろう。

<防護レベル>
NATOの装備基準STANAG4569のLevel 4 (14.5 X 114mm API / B32) への対策を施している例として、STRIKER 兵員輸送車があげられる。

弊社取扱いのモジュラー装甲パネルはこちら


14.5 X 114mm API / B32(焼夷・徹甲弾) の弾頭構造
特徴:焼夷弾 弾丸の前方部にInert Powder(不活性火薬 固い標的に当った時に発火・燃焼)
徹甲弾 弾芯にCore鋼鉄製貫徹子


「中東のジャスミン革命」の報道映像で頻繁に見受けられたトラック搭載の単装ZPU機関銃

※報道映像で、ZPU機関銃を民生用トラックに搭載し、市民風の人 が発砲・乱射している映像を目にした方も多いと思うが、ジャスミン革命は軍が起こした武力クーデターではない。 
では一体、誰が、何処から、何故、どうやって、あの機関銃を市民に渡したのか、強い疑問を感じた。


ZPU-2 重機関銃

撃沈した北朝鮮スパイ船に装備していた2連装のZPU-2
北朝鮮工作船事件の海保ビデオ
http://www.youtube.com/watch?v=CxU_FtAjQx0



Movie data


CAL 50 バレットライフル射撃
.50 cal Barrett sniper rifle! Recoil..ouch!
http://www.youtube.com/watch?NR=1&feature=endscreen&v=De1HZ4tSN1E

バレットライフル射撃 2 
Sexy Girls Firing Automatic Weapons! 50 Cal Rifle
http://www.youtube.com/watch?v=VQZiMBaGiDA&NR=1&feature=endscreen

Browning M2 重機関銃
Browning M2 (.50 cal)
http://www.youtube.com/watch?v=XJuj1PSZLnE&feature=related

新90戦車 
Japan New 44ton MBT (Main Battle Tank) Type10 Tank Prototype
http://www.youtube.com/watch?v=-0jsCkFeSMs&feature=related