▲ 攻撃を受けた車体 後輪は交換済み


当社の有力取引先の倉庫で、傷つき修理を待っているSUVタイプの装甲車(GMサバーバン)を取材する機会を得ました。
以下この車両の受けた被害状況と、乗車していた全員の命を救った防弾システムの有効性についてレポートします。
この車両は、紛争を抱える某国の政府高官専用車であった。
2005年春のある日の午後、政府高官を乗せて目的地に到着した時に事件は起こった。

この国は近年紛争が絶えず治安は最悪の状態であったので、政府はそれなりの高度な警備体制を整備しており、当日も特殊部隊の護衛車を前後に配置して守りを固めていた。
高官一行が目的地に到着し下車しようとするその寸前、警護員がわずかな異変を感じ警戒の合図を送った。その瞬間に待ち伏せを悟られたと思った犯人たちが銃撃してきた。
先頭の護衛車と銃撃戦が始まり、政府高官の専用車も銃撃を受けた。
短い銃撃戦の後、犯人たちは攻撃を断念し逃走に移ったがその瞬間に、政府高官がまさに下車しようとする位置で仕掛け爆弾が爆発した。

被害状況は、車体右側の窓ガラス・ドア・ボデーに、拳銃弾(9mm)と自動小銃弾AK-47カラシニコフ(7.62mm)が十数発被弾した。・・・貫通していない。
右後輪部の右約2mの地表で手製爆弾(推定でTNT換算30kg程度とのこと) が爆発し、右後輪のタイヤが吹き飛ばされボデーが変形した。
更に爆発物容器の大きな破片の一部が後部窓に激突し、防弾ガラスにダメージを与えたが破片、爆風ともに車内まで侵達しなかった。・・・・爆発による被害者なし。
警護員の一部に負傷者が生じたが、政府高官はこの特殊車両の持つ優れた防弾耐爆性能のおかげで、両方の攻撃から被害を受けることがなく無事であった。
爆発物の専門家によると、この爆弾の製造はプロの手によるものではないとのこと。
というのは、爆発物容器の板厚が薄かったため爆発のエネルギーが初期に拡散してしまっている。
もし爆発物の専門家が関与していたら、爆発物の容器はもっと厚くて丈夫なものを使用し爆発のエネルギーを最大限に引き出すように作る。その場合、この頑丈な特殊車両でもおそらく耐えられなかっただろうとのこと。
 

 

 



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